DICOM接続作業の時に実際の通信(Storage や Q/R 等)を行う前に相手のDICOMサービスが起動しているか否かを確認する手段がある。
ネットワーク的にはPingコマンドを使うが、それだとIP層とTCP層までしか確認が出来ない。DICOM Echoであればアプリケーション層(DICOM レベル)まで到達して応答が返ってくる。
ちなみにDICOM EchoはVerification SOP ClassのDICOM通信を使っており、Echoという名前はDICOM通信のC-ECHOコマンドからきている。
DICOM Echoは基本的に通信相手(Verification SCP)が生きているか死んでいるかを確認するだけなので、Verification SCPはVerification SCUの情報を知る必要は無い。
(Verification SCP側はVerification SCUの情報を登録しなくても通信可能である)
通常DICOM通信はSCUがコネクションを張り、SCPはそれをアクセプトするだけである。
DICOM EchoはVerification SCPがVerification SCUからのC-ECHOコマンドを受け取り、既にコネクションが張られている状態で応答を返すのでVerification SCUのIPアドレスやポート番号を知る必要はない。
実はVerificationだけでなくStorageやQueryも全てその原則によって通信する。
まぁVerification SOP Classは運用開始されてしまえば、その後に使うことも無いのでモダリティ系なんかは未実装の場合も多い気がする。