DICOMでは画像やクラスを識別する為にUIDを使われる。 UIDとはUnique Identifierの略でOSI組織登録番号と各組織が付与する唯一無二の番号の組み合わせである。 クラスを表すUIDは下記のような感じとなる。 例:1.2.840.10008.1.1 (Verification SOP Class)…
CTやMRの画像上での距離計測は(0028,0030)Pixel Spacingの値によりキャリブレーションして距離値を表示する。 Axialであれば計測値に間違いは無いと思うが、3D再構成された後に斜め方向とかにした後の画像を計測した場合はどうなのだろうか? 多分(0028,0…
画像上で距離計測が出来るのは普通の事であるが、実は規格的には色々と深い内容となっていて、距離計測をDICOM規格通りに実装すると計測出来ない画像が多い。 距離計測をする為の主な情報は下記である。 (0028,0030)Pixel Spacing (0018,1164)Imager Pix…
DICOMデータには属性を識別するための「タグ」が付属している。 タグは2つの16進数にて「グループ番号」と「エレメント番号」の組み合わせで表現される。 例えば「(0010,0010)Patient`s Name 」であると最初の0010がグループ番号であり、後の0010がエレメ…
DICOM サーバと接続されている医療機器が変更になったり追加される場合には DICOM サーバ側と医療機器側の両社にて接続確認作業を行う。 技術者が訪問した上で作業を行う訳だし、接続に不具合や不都合が起きた場合は解消するのが使命となるので有償作業とな…
医療情報システムの運用を標準化するプロジェクトとして IHE というのがある。 IHE はあくまでも運用を標準化するもので、画像関係の規格についてはあくまでも DICOM を使用する。 日本では IHE-J として20年程前から活動が開始されており、活動開始当初はそ…
サービスクラスには Storage Commitment というのもある。 検索してみると「データ保存委託」とかヒットしてくるのだが、これを意識して運用している人はいないと思うし、実運用的には検査装置から DICOM データを送信してエラーが無ければ終わりである。 た…
DICOMには画像以外に検査情報の連携する規格が存在する。 検査の進捗や画像データの送信先を伝える為にMPPS(Modality Performed Procedure Step)という規格が存在するが以前はMPPSにX線の線量情報を含める事が出来た。 現在線量情報はRDSRを使う事により本…
MPPS(Modality Performed Procedure Step)とはモダリティから送信される検査の進捗であったり検査手技の情報であり、N-CREATEとN-SETの2つのコマンドと、IN PROGRESSとCOMPLETEDの2つのステータスの組み合わせのメッセージである。 通常は、 1)N-CREATE…
DICOM 接続作業の時に実際の通信(Storage や Q/R 等)を行う前に相手の DICOM サービスが起動しているか否かを確認する手段がある。 ネットワーク的には Ping コマンドを使うが、それだと IP 層と TCP 層までしか確認が出来ない。DICOM Echo であればアプリ…
1検査のデータには複数の SOP Class のデータが含まれることがある。 例えば超音波検査(US)では、 ・US Image Storage ・US Multi-frame Storage ・Secondary Capture Image Storage ・Enhanced SR と4つの SOP Class のデータが1検査分として出力されるこ…
Storage SCP(DICOMサーバ)だとほとんど問題にならないが、Worklist SCP(MWM)を構築すると(0008,0005) Specific Character Set の値で良く問題が起こる。 モダリティ側が Worklist SCP の C-FIND-RSP に続く Data Set の中の Specific Character Set の…
以前に「患者IDは必須か?」という記事を書いたことがある。 では「検査日」「検査時間」はどうか? (0008,0020) Study Date (検査日)も(0008,0030) Study Time(検査時間)も Storage SOP Class の通信では Type2となっているので必須では無い。 しかし D…
日本国内に限れば DICOM の運用で使用される患者名は「ローマ字」「漢字」「ひらがな」「カタカナ」かと思う。 DICOM での名前の表記は「=」で区切りながら3グループで表わすのだが、第一グループは1バイト文字でローマ字または半角カナである。第二グルー…
DICOM では検査や画像を特定する為にユニークな番号が付けられている。 大枠では UID(Unique Identifier)と呼ばれていて、最終的には DICOM ファイルのタグに格納されるが Worklist の段階でも検査に対する UID が付けられている。(Study Instance UID) …
DICOM の Storage SCP(DICOM サーバー) には Level 2 (Full)、Level 1 (Base)、Level 0 (Local)の3つのレベルの SCP が機能格付け分けされいて、その内容をコンフォーマンスに記載することになっている。 Level 2 (Full) というのはプライベート Tag を含…
一般的に Accession Number は検査を特定する番号として利用される。 Number = 番号 という解釈であれば数字かローマ字、若しくは組み合わせで利用される事になる思うが、規格的には漢字も使える事になっている。 Accession Number の VR=SH に使える文字列…
DICOM のルールでは一度でも非可逆圧縮(Lossy)された画像か否かの履歴を残すことになっている。 非可逆設定で一度でも圧縮すると画像は劣化し、たとえそれを非圧縮に解凍したとしても画質は元に戻らない。圧縮してから⾮圧縮に解凍すると、その画像が⾮可…
前の記事で Secondary Capture(SC)のモダリティ名について触れたが、そもそも SC の規格的に (0008,0060)Modality は Type3 となっているので付けなくても良いのである・・・・は運用を考えると不正解!! 確かに SC を通信上で運用する場合やメディアに…
DICOM は モダリティ名の付け方を定義している。 まず(0008,0060)Modality の VR は CS(Code String)なので、大文字とアルファベットと数字とスペース、及びアンダースコアの16文字以内である。 つまり小文字や漢字は使えない。 さらに SOP Class により…
血管撮影(XA)とか超音波検査(US)では動画として画像が発生することがある。 動画と言っても YouTube とかで使われる MPEG とかの形式では無く、複数枚の画像を連続して表示させる「パラパラ漫画」方式が現時点では主流だ。 (DICOM では MultiFrame と呼…
DICOM 画像は基本的に診断用画像である事から運用過程で圧縮を用いる場合は「可逆圧縮」が原則かと思っている。 ただ近年画像発生量が非常に多くなっているので、診断に用いる画像の種類や運用によっては「非可逆圧縮」(程度にはよるけど)の選択もありかと…
DICOM ファイルは画像情報と検査情報等のタグ情報が1つのオブジェクトになったファイルであるが DICOM 通信上ではファイル名は存在しない。 画像サーバやビューア側が自社の命名仕様に基づいて Storage SCP 側が受信時にファイル名を付けている。 画像サーバ…
DICOM の画像データには患者 ID や名前、及び各種情報がタグ付けされていて、その種類により対象情報が必須か否かが定義されている。 下記が定義の種類である。 Type 1 :タグ(Data Element)も必須で実データも必須Type 2 :タグ(Data Element)は必須だ…
検査装置から患者 ID が空白のまま送信されて来ることがある。 DICOM において患者 ID は空白でも良いのか? 規格書パート3 Table C.7-1 Patient Module Attributes に (0010,0020) Patient ID は Type 2 であると定義されており、Storage SOP Class でサー…
DICOM は幾つかの圧縮をサポートしていて下記に代表的な圧縮を記載する。 ・JPEG Lossless ・JPEG Lossy ・RLE ・JPEG2000 Lossless ・JPEG2000 Lossy 圧縮の詳細は別の機会に書くとして、画像の種類や運用に合わせて利用する圧縮を選択する事で効率的な管理…
まれに他施設から届いた超音波や内視鏡といったカラー画像を取り込んだ場合に色が化けてしまうことがある。 赤系の色が緑系になっていたりする。 カラー画像の場合は圧縮状態によって (0028,0004) Photometric Interpretation の値を変える必要がある。 院内…
DICOM のタグには1つしか値を定義出来ないタグと複数の値を定義出来るタグが存在する。 規格書ではパート6の DICOM Data Elements に VM(Value Multiplicity)として定義されている。 患者 ID や検査日は VM=1 となっているので1つしか値を定義出来ない。 …
一般撮影に FPD(フラットパネル)が使われる事が多くなって来た。 病棟とかで使われるポータブル撮影でも FPD が使われるようになって、昔のフィルムや IP( イメージングプレート)を使っていた時と比べると直ぐに撮影画像が確認出来るので大変良い気がす…
DICOM を実装する製品には Conformance Statement (コンフォーマンス)と呼ばれる仕様の宣言書が存在するけど、その中には SCP と SCU という言葉が良く出て来る。 SCP は Service Class Provider(プロバイダー) で SCU は Service Class User (ユーザー…