何となく DICOM

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LossyJPEG の制限

DICOM 画像は基本的に診断用画像である事から運用過程で圧縮を用いる場合は「可逆圧縮」が原則かと思っている。

ただ近年画像発生量が非常に多くなっているので、診断に用いる画像の種類や運用によっては「非可逆圧縮」(程度にはよるけど)の選択もありかとは思う。

 

DICOM では非可逆圧縮の定義を決めているが、LossyJPEG で対応出来るのは(0028,0101)Bits Stored が 12Bit までの画像とされている。

装置メーカーや機種もよるけど、多くの CT や MR は16Bit なので LossyJPEG を使った非可逆圧縮には対応出来ない。

以前の CR 系は 10Bit だったが最近の FPD では 14Bit とかなっているので、CR 系も LossyJPEG を使った非可逆圧縮運用は出来なくなってしまう。

 

前述のように LossyJPEG は 12Bit 画像までの対応であるが JPEG2000 Lossy であれば 38Bit (笑)まで対応している。

サーバ側の容量等を優先させる意味で非可逆圧縮を選択したい場合は JPEG2000 Lossy を選択する事になるが、現状では LossyJPEG と比較して演算処理が多く、サーバや端末の負荷が増える為あまり推奨されていない。

しかも画像参照に耐えうる精度だと LossyJPEG の圧縮率とあんまり変わらないし。

まぁハードウェアのスペックは飛躍的に上がっているので、近い将来はどちらの圧縮を選択しても問題無くなるとは思う。