何となく DICOM

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Specific Character Set の勘違い

Storage SCP(DICOMサーバ)だとほとんど問題にならないが、Worklist SCP(MWM)を構築すると(0008,0005) Specific Character Set の値で良く問題が起こる。

モダリティ側が Worklist SCP の C-FIND-RSP に続く Data Set の中の Specific Character Set の値について 指示をしてくるのだが、これがモダリティベンダーの大きな勘違い!!

モダリティ側は C-FIND-RQ  に  Specific Character Set  を含める事で Character Set  を指定出来ると勘違いしているが DICOM 規格では明確に否定している。

 

K.2.2.2 に  Specific Character Set  はマッチングキーでは無いと記述されており、詳しくはC.2.2.2 を参照しろと書いてある。

 

 

C.2.2.2 にもマッチングしない事が前提である記述となっている。

 

 

まとめると Specific Character Set はワークリスト検索とは直接関係のない Attribute であり Key では無い。

DICOM 規格上の扱いは下記のようになっている。


・SCU から Specific Character Set を指定することも Return 要求することも出来ない。
・SCU が出力する C-FIND-RQ に続く Data Setにある Specific Character Set は検索キーの中に ASCII 以外の文字列が使われた場合に文字コードを宣言するものである。
・SCP が出力する C-FIND-RSP に続く Data Set にある Specific Character Set はオーダー情報の中に ASCII 以外の文字列が使われた場合に文字コードを宣言するものである。

 

問題の本質はモダリティ側にあるのだが、経緯としては Worklist 構築ベンダーがモダリティ側の指示通りに Specific Character Set を調整してしまうところにあると思う。

結果的に上手く接続出来てしまう為、いつまで経ってもモダリティの開発側へレポートが上がらない。特に国内でしか販売されていないモダリティに多い気はする。

 

まぁモダリティ設置作業において Worklist の接続は最終段階となるので、お仕事を早く済ませてしまいたいという気持ちは十分分かるのだが・・・・